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特別限定コンテンツ あの人のうちごはん公開

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特別限定コンテンツ あの人のうちごはん公開

誰もがたべる”うちごはん”、各界の著名人の日常には、どんな”うちごはん”があるのでしょうか?ミツカン365特別コンテンツとして、あのひとのうちごはんに迫ります。 

 


暮しの手帖の編集長を経て、Instagramのフォロワー8万人を超える「くらしのきほん」という料理メディアを立ち上げ、いつものくらしを、少し楽しく、少しおいしく、少し嬉しくと様々なお料理レシピを紹介してきた、エッセイストの松浦弥太郎さん。その新しい取り組み、エッセイレシピ「うちごはんを、あなたに」では愛する家庭料理と心温まる物語を展開

 

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東京は西麻布、連日多くのお客様で賑わうフレンチビストロLe Bouton(ル ブトン)のオーナーシェフ杉山将章さんがフレンチを意識したきっかけとなった母の鶏の煮込み、そしてお客様への寄り添いから生まれた、秘伝の調味料のレシピを限定公開!

 

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 3年先まで予約でいっぱいの食堂 とだかの戸高雄平さん。戸高さんが今もずっと大切にしている「戸高イズム」と料理に込めた思いとは。初めて明かす、腹パン間違いなしの「母の思い出のポテサラ」レシピも特別提供!

 

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特別公開エッセイレシピ 松浦弥太郎さんの「うちごはんを、あなたに」 

 

 

作れば作るほどに、新しい気づきがたくさんあって、どんどんとおいしくなる松浦さんちの、かんたん、なるほど、とっておきの定番料理とは。元・暮しの手帖編集長が愛する家庭料理には心温まる物語が詰まっていました。 

 


エッセイスト 松浦弥太郎

 
暮しの手帖編集長を経て、「正直、親切、笑顔」を信条とし、暮らしや仕事における、たのしさや豊かさ、学びについての執筆や活動を続ける。著書に「今日もていねいに。」(PHPエディターズ)「しごとのきほん くらしのきほん100」(マガジンハウス)「エッセイストのように生きる」(光文社)など多数 
 

 

“何度も作ってあなたの料理に。 

  

 子どもの頃、台所の隅に立って、料理をする母を見ているのが好きだった。 
 今日あった学校での出来事などを母に聞いてもらいながら、洗ったり切ったり、焼いたり煮たりする、手際の良い母の料理を見ていると、それはまるで魔法のようで、料理はなんて楽しそうなんだと思った。 

 いつしか一人暮らしをするようになり、フライパンや鍋、庖丁などの道具を自分で揃えて、台所に立った時、あの頃の母の姿を思い出した。それと同時に、母が作ったわが家の料理といえば、これとあれだよなと懐かしくなった。 
 そうそう、家の料理というのは、それほどレパートリーはなく、おそらく十くらいの料理が繰り返し作られて「またこれか」と思いながらも、それがいわゆるわが家の味であり、大好きな母の味だった。 

 『暮しの手帖』の編集長をしている時、ある料理家が「家の料理というのはそれほどおいしくなくていいのよ。毎日ごちそうのようなおいしいものが出てくると嫌になってしまうよね。だから、おいしさはほどほどで、毎日食べても疲れない料理がいい。三日に一度、同じ料理が出てきても全然平気。家庭料理ってそういうものだと思う」と言っていて、ほんとうにその通りだと深く頷いた。 
 わが家の三日に一度と言えば、「肉じゃが」だった。これは今でもそうで「肉じゃが」があれば嬉しいというか、あるのが普通で、たくさん作るから作った次の日も食卓に並ぶのが当たり前。  

 ということだから、「肉じゃが」は大好物で、これまでいろいろなレシピを試してきた。料理の面白さというのは答えが無いことであり、いろいろなおいしさを試行錯誤できることで母の味を受け継ぎつつ、今のところ「わが家の「肉じゃが」はこれだよね」というのが今回紹介する、割り下で作る「肉じゃが」である。 
  材料はじゃがいもと玉ねぎと牛肉だけというシンプルさと、手順が少ない簡単さが気に入っている。出来立てもおいしいけれど、次の日はもっとおいしくなるというのも「肉じゃが」の醍醐味。ご飯の上にのせて「肉じゃが丼」にしてもとびきりおいしい。 

 

 自炊をしていると、野菜不足になりがちで、だからと言ってサラダばかり食べるのもつまらないと思って考えたのが「チヂミ」である。「チヂミ」は残り物の野菜をたっぷり使えて、しかもおいしく、それだけでもいいという一石三鳥の料理。とはいうものの、もやしをメインにした「チヂミ」のおいしさといったら、これこそ毎日でも大歓迎のヘルシーな野菜料理。 

 

 コツは、もやしのひげをひとつひとつしっかりと取って、冷水につけてシャキシャキにする。これだけで驚くほどおいしい「チヂミ」になり、まあ、なんというか家計にやさしく、買物に行けなかった日でも、残り物で作れるからお助け料理でもある。冷めてもおいしいのも嬉しい。 

 

 肉を入れてもいいけれど、時々、薄く切ったちくわを入れるのがわが家流。子どもからお年寄りまで喜ばれる一品だ。 

 

 最後に紹介したいのは、デザートというか、とびきりおいしいおやつの一品。これこそ毎日作って毎日食べている、わが家の定番「りんごのレモン煮」。 

 

  りんごはそのまま食べてももちろんおいしいけれど、きび糖とレモン汁でさっと煮詰めると、甘くやわらかいりんごの風味がたまらなくおいしくなる。あたたかい出来立てを小さく切り分けて食べると、もう他には何もいらないと思えるくらいのしあわせの味が口に拡がる。サンドイッチにしたり、アイスクリームに添えたりと楽しみ方はいろいろ。りんごは煮るとおいしい。これがわが家の合言葉。ぜひお試しください。 
 「肉じゃが」「チヂミ」「りんごのレモン煮」。この三品は作れば作るほどにおいしくなる不思議な料理。なぜなら素朴で簡単だから。その日の気分による、ちょっとの工夫やひと手間が新しいおいしさにつながるのだ。 
 まずはレシピ通りに三回は作ってみてください。三回以降は好きなようにアレンジすれば、きっとあなたの料理になるでしょう。“ 

 

エッセイに出てきた松浦さん「3つのうちごはん」

1. 毎日でも食べたい 肉じゃが
2. これさえあれば大丈夫 もやしのチヂミ 
3. 作りおきデザート りんごのレモン煮

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1.毎日でも食べたい肉じゃが 

【材料】(2人分) 
・牛こま切れ肉(薄切り) 200g 
・じゃがいも 400g(3個) 
・玉ねぎ 120g(大1/2個) 
・黒こしょう 適量 

    <割下の材料> 
    ・みりん 80cc 
    ・日本酒 大さじ1と1/3 
    ・しょうゆ 大さじ2 

       

      【作り方】 

      1. 割下を作る。みりんと日本酒を小さな鍋でひと煮立ちさせ、よく冷ましたら、しょうゆを加える 

      2. じゃがいもを皮つきのまま、蒸し器で30分蒸し、冷ましてから皮をむき、4〜5等分に手で割る 

      蒸し器でふっくらと蒸します

      皮をむいて手で割ります


      蒸し器がない場合は、じゃがいもを半分に切り、皮つきのまま、ラップをして電子レンジで加熱(600w6分) 

       

      3. 牛こま切れ肉(薄切り)をひとくち大に切り、玉ねぎくし形切りにする 

      牛肉は薄切りを使います 

       

      4. フライパンを中火にかけ、炒め用の油は使わずに、牛肉を炒める。肉の色が茶色になったら玉ねぎを加え、玉ねぎがしんなりとなるまで炒め 

       

      5. 最後にじゃがいもと割り下を加えて、強火で3分ほど煮からめて、煮汁が少なくなったら出来上がり。

      割り下を最後に加えます

       

      6. 黒こしょうを振って、お召し上がりください 

       

       

      2.これさえあれば大丈夫 もやしのチヂミ 

       

      【材料】(2人分) 
      ・もやし 200g 
      ・にら 50g 
      ・長ネギ 40g 
      ・卵 2個 
      ・小麦粉 45g 
      ・片栗粉 45g 
      ・塩 小さじ1/2 
      ・ごま油 大さじ2 

      <たれ> 

      タレをぜひ作ってください 

      【材料】 
      ・しょうゆ 大さじ2 
      ・黒酢 大さじ1 
      ・砂糖 小さじ2 
      ・すりおろししょうが 10g 
      ・みじん切りした長ネギ 40g 
      ・ごま 適量 

       

      【作り方】(2人分) 
      <たれ> 
      1.すべての材料を混ぜ合わせたら出来上がり 

       

      <チヂミ> 

      1. もやしはひげを取り、冷水に5分ほどつけてパリッとさせる

      もやしのひげを取るのポイント 

       

      2. にらは3cm長さに、長ねぎは斜め薄切りにする 

      3. ボウルに卵を入れ、溶きほぐす 

      4. 小麦粉、片栗粉を加えてさっくりと混ぜる。粉が少し残っている程度に混ぜるのがコツ

      混ぜ加減は写真くらい 

       

      5.  ボウルに、水をきったもやし、にら、長ねぎ、塩を加えて、全体を混ぜ合わせ

      写真は25センチくらいのフライパンを使用 

       

      6.  フライパンにごま油を入れて中火で熱する。4を入れて5分焼 

      表面をかりっと焼きます

       

      7. こんがりと焼き色がついたら裏返す。 

      8.  フライパンの縁から、ごま油大さじ1(分量外)を回し入れて、さらに中火で5焼く 

      もやしがシャキシャキです 

       

      9. 食べやすい大きさに切って器に盛り付けたら出来上がり。 
      たれにつけてお召し上がりください 

       

       

      3.作りおきデザートりんごのレモン煮 

      【材料】 
      ・りんご 2個 
      ・レモン汁 大さじ3 
      ・きび糖 大さじ4 

       

      りんごはどんな種類でも 

       

      【作り方】 

      1. りんごの皮をむき、8等分に切り分ける 

      2. きび糖とレモン汁をまぶすように、ボウルにレモン汁、きび糖、りんごを全て同時に入れて、全体をからめる 

      きび糖とレモン汁をまぶします 

       

      3.  底が広めの鍋にりんごを並べて、その後残りの汁も全て鍋に入れ 

      4.  中火にかけ、沸いたら弱火にし、フタをして15分ほど煮(途中でりんごを返しながら 

      やわらかさの加減はお好みで 

       

      5. りんごに火が通り、やわらかくなったらフタを外し、少し煮詰めたら出来上がり。すぐ食べても、冷やしてのちほどでもおいしく食べられます。食べやすい大きさに切ってお召し上がりください。 

       

      エッセイ・レシピ:松浦弥太郎 
      Photo:松浦弥太郎 

       

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